pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)
第10章 クライガナ島、再び
「…、起きろ」
「ん………」
ミホークはの頭に乗せた自分のハットを取り自らが被った。
途端に眩しい陽の光がの顔に降り注ぐ。
突然の事には眉をしかめた。
「ミホーク…?」
「島が見えた」
「え?」
ミホーク見ている方角を見ると雲と霧に覆われた島が見えてくる。
自分はどれくらい眠っていたのだろう?
島に着くにはあまりに速過ぎる。
だが、日はまだ高い位置にある。
可能性が高いとすれば……。
ミホークは独自の航路を持っている、それしかない。
元々クライガナ島はミホークの根城。
は勢い良くミホークの顔を見るが、当のミホークは涼しい顔をしたままだ。
「上陸の準備をしろ、城に戻って着替えたらすぐに始めるぞ」
「…………はい」
どんな航路だったのか、真相はわからないまま小舟は島に近付く。
あれだけ眩しく照らしていた陽もいつの間にかクライガナ島特有の霧に隠れてしまっていた。
舟を岸に着けるとミホークが先に降り立った。
続いても降り立つ。
城に近付くにつれ、騒がしい事に気が付いた。
「ベローナ、何か騒いでる…?」
「あの騒音の主とお前は知り合いか」
「騒音……はい」
一人で騒ぐなんて何か変だろう。
ベローナは誰かと一緒にいる?
広間に着くやいなや、ベローナはに飛び付いてきた。
「ベローナ!!」
「うぇぇーん!!ーっ!!お前っ…無事で…うぇぇーんっ!でも何でモリア様ーっ!!」
「ベローナ…とにかく落ち着いて!……貴方は!!」
達が入ってきた入り口と別の扉から今まさに出て行こうとしている人影。
「お前……!それに鷹の目……!?」
「…ロロノア、俺の城で何をしている?」
「あぁ?!知らねェよ!!来たくて来たんじゃねェんだ!!それにもう出て行くんだ!」
「貴方は…麦わらの船にいた……」
ゾロの姿には驚いて目を開く。
見ればあちこち傷だらけで乱雑に包帯が巻かれていた。
「お前こそ…なんで鷹の目といるんだ?」
「それは…いえ、とにかく手当てが先です」
「いらねェ、それどころじゃねェんだ」
「ミホーク、部屋をお借りします」