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pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)

第9章 覚醒



ここで立ち止まったらダメだ。

もし、私が赤犬だったら。


「………!!」


はルフィを見る。
船まで走る体力だって無理矢理に引き出しているもの。
私が赤犬だったら狙うとすれば……間違いなく麦わらのルフィだ。


「貴様らの血筋はすでに大罪だ!!誰を取り逃がそうが貴様ら兄弟だけは絶対に逃がさん!!!」

「!」

「よう見ちょれ…」


赤犬が狙いを定めたのはの思惑通りやはりルフィだった。


「そう来ると思っていました…!」


はルフィを庇うように腕を広げ赤犬の前に立ち塞がる。

「!!」

エースの叫ぶ声が聞こえる。

貴方達を守って散るのなら私はそれでいい。

は覚悟を決めて目をぎゅっと瞑った。

マグマが体を貫く痛みが来ると思っていた次の瞬間、来たのは予想していなかった痛み。

「っ…!?」




突き飛ばされる、痛み。




驚いて目を開けたは信じられないものを目にしていた。


「…………!!」

ルフィもも目の前で何が起きたのか、理解するまでに時間がかかった。
ゆっくりと事実が頭に入ってくる。

事実、赤犬がエースの体を貫いた。


その場で唯一反応できたのはジンベエだけだった。


「この身を削って…時間稼ぎになるなら結構!!もとより命などくれてやるハラじゃい!!」

「ジンベエ伏せろ!!」

ジンベエが赤犬の2打目を受け止めた後、赤犬に斬りかかったのはマルコとビスタ。

「悔やみ切れん一瞬の抜かり!!」

「火拳はもう手遅れじゃとわからんのか」

「何て事に…!!」


赤犬とマルコ達の戦闘が続く中、ドサリと音を立ててエースはの肩に崩れ落ちる。


「ごめんなァ…ルフィ………」

「エース!急いで手当て…」

「ちゃんと助けて貰えなくてよ…!すまなかった……!!」

「……………」


は言葉が出なかった。

このぬるりとした赤いものはなんだ?
隊長は何を言っている?


傍らではルフィが慌てた様子で船医を呼んでいる。





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