• テキストサイズ

pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)

第9章 覚醒


「ふふ!何て息の合い様だ!!」

「あぁ…!!」

三人の戦い振りを見て隊長達の士気も自然と上がる。
誰もが待ち望んだ瞬間だった。


「アイスブロック!」

「青キジ大将!」

「ここは私が、お二人は先へ」

「!」

「大丈夫です、今は貴方の炎があるのだから」

「…よし!先に行く!ルフィ行くぞ!、後でな!お前に話したいことが山程あるんだ!」


ずっと特別だって想ってきた事。
離れている間ずっとお前を案じていた事。
溢れて止まない想いを全部お前に伝えたい。


「私もです」


の返事を聞き届けた後、エースとルフィは再び前へと足を進める。

「フェザンドベック!!」

「鏡火炎!!」

氷と炎がぶつかり合う。
接触面からは蒸気が大量に立ち込めていた。


「ひゅー!今はお前さん本人なんだな?さっきのは体に宿してる悪魔本体かい?」

「さっき…?」

攻撃の手をお互いに休めないまま青キジとの会話は続く。


「記憶がないってわけね…あんな力出してくると思わなかったぜ?」

「悪魔……っつ…」


また頭痛がした。


「話している暇はありません…炎戒、火柱!!」

青キジの攻撃を避け炎を繰り出す。
青キジが完全に火柱の影に隠れた事を見計らってもエース達の後を追った。

「青キジ大将!追いますか!!?」

「いや…これ以上の深追いは止めとけ、それにこの先にはサカズキがいる」

燃えか盛る炎を消そうともせず青キジは肩の力を抜いた。

がエース達に続いて走っていると、白ひげの声が辺りに響き渡る。



「今から伝えるのは…!最期の船長命令だ……!よく聞け…白ひげ海賊団!!」

「親父様…?」

周りの盾になろうとしたスクアード達を止め、一人海軍の正面に白ひげは立つ。

「お前らと俺はここで別れる!!!全員!!必ず生きて!!無事新世界へ帰還しろ!!!」

「親父!!」

「いやだ…親父ィ!」


動揺を隠せない海賊達に白ひげは怒鳴るようにして急がせる。

「船長命令が聞けねェのか!!!さっさと行けェ!アホンダラァ!!」

誰が見ても限界だった。
そんな白ひげの姿をエースとは足を止めて見つめる。

まるで瞳に焼き付けるかのように。













/ 91ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp