pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)
第9章 覚醒
「ふ…死にそうな奴が偉そうに言うでないぞ、ニューゲード」
そう言うとは白ひげの胸の傷口にそっと指で触れた。
「なんだ…」
「この戦いを見届けるくらいの灯火をやったまでよ…」
「フン…余計な事を…早く行きやがれ」
ニヤリと白ひげは笑うと矛を握る。
心なしか先程よりも指先に力が入る。
これが悪魔の力なのか…?
悪魔の実自体が奴の産物、欠片だとしたらはとんでもねェ化け物を体に宿してやがる。
白ひげはの離れ行く背を見つめながら思っていた。
「だが、どんな未来になろうと負けるんじゃねェぞ…」
その頃ルフィはイナズマが作った梯子を一直線に掛け上がり祖父ガープと対峙していた。
「どいてくれ!じいちゃん!!」
「できねばエースが死ぬだけだ!!!」
両者振り下ろした拳はルフィのものだけが命中する。
その様子をは下から眺めていた。
白ひげの元を離れたはユラユラと歩いてルフィの登った梯子の真下まで来ていた。
道中多くの海兵、中将クラスの能力者に襲われたが呼吸一つ乱れぬままそれを突破してきた。
「妾の力の欠片を振りかざしてもどうにもならぬ…人の子よ」
その神々しい程の振る舞いは海兵達に恐怖を与えた。
「悪魔か……!この女……っ…」
その言葉には満足気にニヤリと笑う。
処刑台の上ではルフィとセンゴクの戦闘が始まろうとしていた。
「私が逃がすと思うなァ!!!」
「ハァ…ハァ…!」
エースの錠を外そうとしたルフィだったが、無情にも鍵は壊されてしまった。
「鍵が!!」
「ここは少しの間妾が引き受ける…その間に」
「…?お前…か?」
「麦わら!!今鍵を作るガネ!」
「3!!」
ルフィに代わりセンゴクと向き合ったは不敵な笑みを浮かべていた。
「仏か…大層な能力もあったもんだのう……」
「貴様は…!海の悪魔の化身!!!」
「今は化身などではないと言ったらお前はどんな反応を見せるやら…」
「何だと…!?」
Mr.3のキャンドルウォールの影からエースはこの様子を見ていた。