pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)
第8章 運命
「あれは…鷹の目?!ありゃまずいよい!!」
ミホークと対峙しているのがだという事に気付いたマルコは急いでビスタに指示を出す。
「ビスタ!!援護しろよい!!」
「了解!任せとけ!」
降り下ろされたミホークの黒刀はビスタによって受け止められた。
「ビスタ、隊長…」
「お嬢は先へ、エースはお嬢をきっと待ってるだろうよ」
「……はい!」
ビスタはニコリとへ笑顔を向けた。
「五番隊隊長…花剣のビスタ」
「お初に鷹の目のミホーク、俺を知ってんのかい」
「知らん方がおかしかろう……白ひげ海賊団には過保護なヤツが多いな」
「お嬢を失うわけにはいかないんでね、相手が俺じゃ不服かい?」
が無事にミホークの包囲から抜けた事を確認するとマルコはフッと一息ついた。
そして視線の先に白ひげとスクアードの姿を捉える。
「ん?スクアードあんな所に……」
マルコが気付いた瞬間衝撃が走った。
スクアードが白ひげの腹部を一突きにした。
マルコと同じ様にそれを目撃した海賊達から叫び声が聞こえる。
「親父ー!!!」
「スクアード!!!何故お前がこんな事!!」
急いで駆け付けたマルコに寄ってスクアードは押さえ付けられた。
「親父様……?」
はその様子を信じられないと言った様子でただ見ているしかなかった。
スクアードが刺してしまった事へではない、白ひげがそれを避けられなかった事に、だ。
エースが幾度となく白ひげの寝首をかこうとしていた過去はマルコに聞いていた。
今となっては笑い話の様に語っていたその時でさえ、エースは一太刀も白ひげに浴びせることは出来なかったのに。
「親父様…嘘でしょう?」
マルコも同じ様に思っていた。
どんなに不意をつかれようと今までの白ひげなら避けられた筈だった。
白ひげの体調はそれほどまでに悪化していた。
「親父様……」
ここからじゃ親父様とスクアードの会話は聞こえない。
だけど、スクアードに何かがあったのは明白だった。
「海賊なら!!信じるものはてめェで決めろォ!!」
白ひげの声が一帯に響き渡る。
そして周囲を覆っていた氷の壁が音を立てて崩れ落ちた。