pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)
第7章 マリンフォード
「とんでもねェモン呼び寄せたなァ…」
「何を今更言うちょるんじゃあ」
「気味が悪いねェ~~…」
白ひげ海賊団の士気の高さに海軍大将3人は息をついたが、言葉とは裏腹に焦りは一切見られない。
そして辺りに地鳴りが鳴り響く。
その地鳴りは達の乗る軍艦までハッキリと届いていた。
「なんだ??なんか海が揺れてねェか?」
ルフィが辺りを見回した。
「これは…!親父様の……!!」
は直ぐに気が付いた。
この地鳴りは間違いなく、親父様の海震。
「皆さん!船に掴まって下さい!!津波が来ます!!」
は大声で叫んだ。
「なにィー!!??」
「急いで船に掴まれー!!」
の一声で軍艦の中は途端に慌ただしくなった。
「うおーっ!!ホントに来たー!!」
軍艦はそのまま津波に乗り、空高くへと持ち上げられる。
「まずいぞ、このまま叩き付けられたら軍艦と言えど木っ端微塵じゃぞ!!」
誰もが落ちる事を覚悟した次の瞬間、軍艦が突如止まる。
「一体…何が……」
マストに掴まっていたはゆっくりと立ち上がる。
周りでは海賊達が何事かと騒いでいる。
「下を見てみろ、答えがわかる」
冷ややかな表情のままクロコダイルが船の下を見つめていた。
「親父さん!!」
「もう戦争は始まっチャブルのね!!」
もジンベエやイワンコフに続いて眼下を見る。
「……親父様っ…!」
久しぶりに見る白ひげや仲間の姿にの胸は熱くなる。
そしてその後に来る罪悪感。
私が不甲斐ないばかりにエース隊長をあんな目に合わせてしまった。
親父様を、皆をこんな所に来させてしまった。
「今更…何を悩む事がある?」
「!!……クロコダイル、さん…」
何か見透かした様にクロコダイルはの背中に声を掛ける。
「もう始まってんだ、ゴチャゴチャ考えてんじゃねェよ…俺は俺の思うようにやる」
こうやって私は、周りに背中を押されてばかりだ…。
それじゃダメだとわかっている筈なのに。
「………迷いません、私は私の目的を果たします」
その時軍艦が大きく揺れ傾き出した。
「今度は何だ!?」
軍艦を止めていた氷が一気に崩れ出す。