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pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)

第6章 軍艦



ベローナに抱えられる様にして海に出る。

「今更…ですけど、ベローナ重くないんですか?」

「バァーカ!実体じゃねーんだぞ、重さなんて感じるか!それより動いて落ちんなよ!!」

能力で実体から離脱したベローナはフンと鼻を鳴らしながら余裕の表情を見せる。
ベローナの体は城のベッドに置いてきたのだ。

「疲れたら言って下さいね、何処かで降りて…」

「ブァァーカ!!疲れも感じねーってんだよ!」

「……ベローナ、可愛いのに言葉遣い勿体ないですって」

「か!可愛いとか…!!うっせ!!私はこれで良いんだよ!!!」

「ふ…そうですね」

ベローナの百面相を見て、思わずから笑みが溢れる。

「てめー何笑って…!っつか笑ってんの初めて見た」

「え…?」

言われて気が付いた。
暫く笑う事も忘れていた事。
そんな余裕などどこにもなかったと言う事。

「…ベローナのおかげです」

「はぁ?」

「顔が面白い」

「…てめー!さっき可愛いって言ってただろーが!!落とすぞ!」

「あぁ、面白可愛い」

「変な風に言い直すな!!」


大海原の上空、二人が騒いでいると遠くに一隻の船が見える。

「オイ、」

「はい、私も見えてます…あれは」

間違いなく海軍の軍艦。
ここからでも帆に描かれたマークがハッキリとわかった。

「どうする?離れて向かうか?」

「いえ…むしろ密航しようと思います、あの軍艦…方角は私達と同じマリンフォードへ向いています」

「密航?!バレたら終わりだぞ?!」

「大丈夫、上手くやります…それに貴方の疲れが限界に来る前に戻った方がいい」

「!!………だから、疲れねーって…」

「ベローナ」

は強めに声を張って呼んだ。

「私は昨日貴方の能力に触れました、だからホロホロの実の能力の事全部分かってるんです」


接触した時に能力全ての情報が頭に流れ込む。
だからはベローナの話が嘘だと分かっていた。

「……」

「実体から離れすぎてはダメでしょう?」

ベローナは黙って俯いた。


「ありがとう、ベローナここまでで十分」

「…ったい………なよ」

「…ベローナ?」

「絶対!死ぬなよ!!!」

「…………ありがとう」


返事は出来ない、だから変わりに感謝を伝える。









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