pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)
第6章 軍艦
「ベローナ…本当に?でも危険です」
「バァーカ!実体はここに置いて行くんだから平気なんだよ!」
朝になるとベローナがをマリンフォードまで連れていくと言い出した。
はそれを何度も断ったがベローナも一歩も引かず、さっきから同じ会話を繰り返していた。
「…近くまでですよ、それ以上は近付いてはいけません」
「わかったわかった!で、飛んで運ぶのは良いにしてもマリンフォードの場所わかるのかよ?」
「…それは大丈夫です」
はそう答えるとサイドテーブルの引き出しに手を伸ばした。
「お前っ…!それっ!どうやって…!?」
の手にしている物を見てベローナは驚いた。
それはマリンフォードへのエターナルポース。
海軍本部へと続くそのエターナルポースはただの海賊が簡単に手に入れられる物ではない。
ベローナが驚くのも無理はなかった。
「覚悟が出来たら来いと…此処の主にお借りしました」
「借りたって…此処の主ってヤツは何モンだよ!?か…海軍か?!」
はにこりと笑っていつも通りにナイフを脚に装着する。
エースの帽子をギュッと鞄に積め、最後にヒューマンドリルに貰った脇差しを腰のベルトに差す。
支度も気持ちも準備は整った。
「ベローナ、お願いします」
「…よし!任せとけ!!」
こんな時、明るいベローナの存在はにとってとても有り難かった。
決戦前だと言うのに、これからどんな強敵がいるかも分からないと言うのに、もしかしたら死んでしまうかもしれないと言うのに。
の心はとても澄み切っていた。