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pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)

第5章 クライガナ島


「良い目だ」

ミホークの手がの髪に触れる。

「………貴方が言った事…感謝します、でも次に会うのは戦場です」

そうすれば七武海のミホークと白ひげ海賊団のは敵同士。

「…城は好きに使え、森には好戦的なヒューマンドリルもいる」

「鷹の目…なぜそこまでしてくれるのですか」

「言ったろう、お前の髪が奴に似ているからだと」


その誰かに似ているだけでこんなに世話をしてくれたと言うのか。
それを言うとミホークは一度も振り返らずに城を出て行った。


「……ヒューマンドリルがいると言っていた」

ヒューマンドリルについてはもよく知っていた。

「私の住んでいた島にいたヒヒ達とは違うのかな」

グリフッドの侵略前、の住んでいた島にもヒューマンドリルがいた。
穏やかな村人と共に家族同然に暮らしていたヒヒ達は人に慣れ、思いやりの気持ちさえ芽生えていた程だった。

この島のヒューマンドリルは好戦的だと鷹の目は言っていた。

ナイフを脚に装着しは森に出る。

城の外は薄く霧がかかり、前には暗い森が広がっていた。
そこら中をカラスやコウモリが飛び交う。

は森に足を踏み入れた。
途端にたくさんの殺気を体に感じる。

「数が多いな…でも」


それでも生き残らなくては。
自分を鍛えなくては。

はナイフを手に構える。


「キャホッ!キャホッ!」

「ウホッ!!」

の前にヒューマンドリルが現れる。
木を軋ませるようにしてヒヒ達はを威嚇していた。

(数は…ざっと20ってとこね)


「ウホォッ!!!!」

「…!!」(速い!)


しかもよく見ればヒヒ達は皆武装しているではないか。

「くっ…!」

大剣を振り下ろしてきたヒヒをはナイフで受け止める。
と同時に蹴りを繰り出しヒヒをはね除ける。

「ウホッ!!」

また別のヒヒが銃を向ける。

「ちっ…!」

放たれた弾丸はの頬を掠め、うっすらと血が滲む。

森と言えどここは足場が悪い、廃墟と化した街の瓦礫が埋め尽くしていた。

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