pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)
第3章 過去
エースと出会った後はあっと言う間に話が進み、気付けば船長白ひげの前に立たされていた。
(何故こんな事に…)
「と言ったか…てめェの乗船は認めてやる、その代わり…てめェの総てを晒せ」
「………総てを」
白ひげは自分の能力が本物かどうか見極めようとしている。
だったら説明するより見せてしまった方が早い。
はチラリとマルコの方を見た。
「マルコ、コイツはてめェの拾いモンだったな」
「親父…!」
白ひげの他にエースを始め、隊長達が見つめる中はマルコの側へ歩み寄る。
「………っ」
綺麗な瞳で真っ直ぐに見つめられると調子が狂いそうになる。
不意に、がマルコに口付けた。
「おい!!!」
「お前何して…!!」
「グラララ…てめェ等、黙って見てろ」
動揺する隊長達の中、白ひげだけは酒を一口飲みその様子を静かに見ていた。
だが、一番動揺していたのは他でもないマルコ本人。
「……、お前//」
は何事も無かったようにマルコから離れ再び白ひげの目前に立った。
「どうぞ、その銃で撃ち抜いて下さい」
「………」
白ひげは黙ったままに銃口を向けた。
「親父!!」
「…本気で打つ気だ」
固唾を飲んで隊長達が見守る中、白ひげは引き金を引いた。
パァン!
「………ッ!」
燃える様な痛みに顔を歪めただが、すぐにその場に立ち上がる。
「嘘だろ……」
「あれは確かに、マルコの…」
隊長達が驚いたのは拳銃で撃たれたが立ち上がったからではない。
の体を包んでいるものに驚いていたのだ。
間違いなくあれは、あの青い炎は、復活の炎。
マルコの悪魔の実の能力そのものだった。
「…本物か」
白ひげは笑って呟いた。
先程拳銃で撃たれたの傷は見る見る内に塞がっていた。
傷を完治させるとは真っ直ぐに白ひげを見据えた。