pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)
第3章 過去
「ここは……」
が目を覚ましたのはそれから三日後の事だった。
見慣れない天井に知らないベッド。
腕には点滴のチューブが繋がれていた。
「あら…目が覚めたのね」
「貴女は…?」
豹柄のタイツに短い看護服を来た女性が柔らかい笑みを浮かべていた。
「待っていて、呼んでくるから」
そう言って部屋を後にする。
誰を呼ぶのだろう、そしてここは何処だろう、でも随分と体は楽になった。
目を閉じるとあの青い炎を思い出す。
炎の筈なのに何故か触れたくなるような、そんな衝動にかられてしまった。
「マルコ…てめェの話が確かならソイツァ…海の悪魔の化身だな」
「海の悪魔の、化身…?」
「伝説の様な話だったが…実在したとはな、グラララ…!とんでもねェ拾いモンしたもんだ」
能力者との接触をする事で悪魔の実の能力を自在に吸収してしまう力。
カナヅチにもならず、同じ様に海楼石も無効。
「そんな事が…!あるのかよい…」
「グラララ…実際に見たのはてめェだろ、マルコ!」
を船医とナースに預けたマルコは白ひげの元での報告をしていた。
白ひげはとんでもない拾い物、と言う割りにその顔からは余裕たっぷりの笑みが溢れている。
「失礼致します」
の世話をしていたナースが白ひげとマルコの元へ近付き頭を下げる。
「お目覚めになられましたわ」
「わかったよい、世話ァかけたな」
「いいえ」
もう一度頭を下げるとナースはその場を後にした。
「どうするかはマルコ、てめェで決めろ」
「親父…!」
「船に置くのも放り出すのもてめェ次第でいい」
「…わかったよい、親父」
マルコはのいる船室へと足を運んだ。
親父の話が事実なら船で見たものは全て合致する。
彼女はグリフッドと接触しヤミヤミの実の能力を手に入れた。
(やっぱりグリフッドはアイツが…)
「開けるよい」
がチャリと静かにマルコは扉を開けた。
ベッドを見るとは上体を起こして大人しく座っていた。
「………ッ」
くるりと振り返った彼女は船で出会った時とは全く違う表情をしていた。
綺麗に顔も拭かれ、手当てもされた彼女の美しさにマルコは息を飲んだ。