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pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)

第3章 過去


「て、敵襲!!敵襲だーっ!!」

「旗を確認しろっ!!」


ドカンッと言う轟音が響き船が大きく揺れた。
グリフッドの船長室にも慌てた様子の船員が飛び込んできた。

「グリフッド船長!!敵襲です!!」

「ちっ…お楽しみ中だってのによ……邪魔する馬鹿は何処の野郎だ」

「それが…!し、白ひげ海賊団です!」

「白ひげだぁー?!クソッタレ!!」


白ひげの名にグリフッドも動揺を隠せない。
に向き直るとその唇に噛み付くように口付けた。

「…!?」

「はっ…!可愛がってやるよ、生き残れたらな」



グリフッドの唇が触れた瞬間、体中の血液が煮えたぎるようなそんな感じだった。

(何…?)

次の瞬間、の頭の中にヤミヤミの実の能力の情報が流れ込んできた。
これがの中に流れる一族の血が、目覚めた瞬間だった。



ドクン



(これが…私の力……)



ドクン



心臓が強く打っていた。
目覚めた力を身体中に巡らせるかのように。


「闇水(くろうず)」

「何だと!!!??」


の口から放たれた思いもよらぬ言葉に船長室を出ていこうとしていたグリフッドは勢い良く振り返った。

その瞬間グリフッドの体は黒く不気味な靄の出ているの手に吸い寄せられてしまった。
そして引き寄せるがままには脚に隠していたナイフでグリフッドの体を貫いたのだ。

「ぐぁ……ッ!!…貴様ッ!それは…俺の…!!!」

「…悪魔の実の無効化、いかが?」

グリフッドはガクンと片膝を床についた。
手で押さえている胸からは止めどなく血が流れていた。
何故、自分の能力であるヤミヤミの実の力を目の前の小娘が扱っているのか。
グリフッドはまだ、現実を受け止めきれていなかった。


は冷静に言い放つ。



「能力を目覚めさせてくれた御礼は言っておくわ、そして……さようなら」

「!!てめぇ……ッ!!」



の背中から真っ黒な靄が立ち込める。







「…闇穴道(ブラックホール)」




船がメキメキと音を立て始めた。

「やめろ!!船を沈めたらてめぇも死ぬんだろ!?」

「私は死にません、悪魔の実の能力者ではないから」

「何……ッ!?」















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