第1章 平和な日々の終わり
「あ、さっきの警察官さん・・。」
美鈴が警察官に呟いた。
「話をきかせて貰えますか?」
警察官が美鈴に。
「給油が終わり精算を済ませ、走り出そうとしたら、あのトレーラーがいきおいをつけてこちらに突っ込んで来た。」
警察官の問いかけに美鈴が答えた。
「それで、どうしました?」
警察官が美鈴に。
「そりゃ、急いで車を下げた。」
美鈴が答えた。
「そうですか・・。」
警察官が呟いた。
「それから、さっき調べてみみたんだけどあのトレーラーには運転手が居ないようだけど、どこに行ったか知らないかな?」
警察官が美鈴に。
「さあ、私は何も見ていませんし、最初から運転手なんていなかったんじゃないのですか・・前にもそのような事件あったし。」
美鈴が警察官に呟いた。
「そ、そう・・ですか・・どうも、ありがとう。」
警察官は呟き、逃げるかのように去って行った。
「何だったのかしら・・」
美鈴は呟き、大学に向け車を走らせた。
「随分・・時間を食ってしまったわね。」
美鈴は呟き、車を走らせた。
美鈴が大学に到着したのは、講義開始の2分前だった。
「ふう、どうにか間に合ったわね。」
美鈴が通っている大学は、母の美琴が通っていた大学だ。
美鈴は、将来中学の教師を目指しているのだ。
「あ、小牧さん・・」
一人の男子学生が美鈴に声を掛けて来た。
「どうしたの、大滝君。」
美鈴が大滝に呟いた。
「ああ、実は・・頼みたい事があるんだ。」
大滝が美鈴に。
「それで、頼みたい事って何?」
美鈴が大滝に。
「神社で、映画を作りたいから撮影許可が欲しいのだ。」
大滝が美鈴に呟いた。
「なら、大学を通して撮影許可申請して頂戴。
美鈴が大滝に呟いた。
大滝との出会いが、美鈴の初恋が芽生えようとしていた。