第1章 平和な日々の終わり
バーベキューは、順調に行われた。
「そういえば、魅湖は役に立っている?」
美琴が望に。
「ええ、役には立ってはいるんだけど・・・」
あいまいな顔で望が呟いた。
「どうしたの?」
美琴が望に。
「うん、巫女の血が騒ぐのか朝の4時に毎日起きてるわ。」
美琴の問いかけに望が答えた。
「4時・・普段と変わらないじゃない。」
美琴が望に。
「まあ、そうなんだけど。」
望が呟いた。
「いったい、どうしたの?」
美琴が望に。
「うん、毎日朝の4時起きは勘弁してほしいわ。」
望が美琴に。
「そう? 巫女にとって4時は平均の時間帯よ。」
美琴が望に。
「それで、望は何時に起きているの?」
美琴が望に。
「私? 私は5時だけど。」
美琴の問いかけに望が答えた。
「その差は、1時間か・・。」
美琴が呟いた。
「そうなんだけど、せめて店の定休日ぐらいはゆっくりと寝かせて貰いたいわ・・美琴からも言ってくれないかしら。」
望が美琴に。
「そうねえ、一応釘でも刺して置こうかしら。」
美琴が呟いた。
「お願ね。」
望が呟いた。
「お母さん・・お肉まだあった?」
魅湖が望に。
「え? ないの?」
望が魅湖に。
「雄哉にも聞いたけど、知らないみたい。」
魅湖が望に。
「そうだ、魅湖・・望から聞いたわよ。」
美琴が魅湖に。
「聞いたって何が?」
魅湖が美琴に。
「毎日4時に起きているんだって?」
美琴が魅湖に。
「うん、結婚しても巫女の血が騒いでね。」
魅湖が美琴に。
「店がない時ぐらいは、もっと遅く起きたら?」
美琴が魅湖に。
「私もそうしたいんだけど、4時に目が開いてしまう。」
魅湖が美琴に。
「じゃあ、来月から4時に起きたらペナルティね。」
望が魅湖に。
「それじゃ、お母さんは寝坊したらペナルティなの?」
魅湖が望に尋ねた。