第3章 Bloody dragon
アルファザットは白目をむき倒れた。
そしてエスメラルダはアルファザットの懐から札束を取り出し、
「これは店への損害賠償だよ。」
そう言ってその札束を店員に渡す。
「悪かったね、これだけで足りるといいが・・・」
エスメラルダはアルファザットを割れた窓から放り投げる。
「すまない。騒ぎを起こして。」
頭を下げる。
「い・いえ。あの今日は御代はいいですからお茶を・・・」
「いいのかい?」
「あ・ありがとうございました!」
そう言うと店員はお茶とケーキを運んできた。
「これは頼んでいないよ?」
「店からのサービスですから・・・」
「そうかい。ではありがたく頂くよ。」
エスメラルダはお茶に手を伸ばしケーキを食べた。
「お茶にケーキか。意外と合うものだ。」
その頃
革命軍の遠征隊はタートス島の港についた。
すると頭から血を流す海賊が
「くそ!あの女いつかぶっ殺してやる!!あのブラッディドラゴンがぁ!!」
と喚きながら船に戻っていくのを目撃した。
「やはりいるようだな。」
サボはシルクハットを深く被りなおす。
そしてその海賊に
「そいつはどこにいたんだ?」
と聞いた。
「あぁ?この先の酒場だよ!!チクショーあの野郎覚えてろ!!」
「酒場か・・・どうも。」
サボはコアラの元へ行き、
「この先酒場にいるらしい。俺が行ったら目立つ。お前が偵察に行ってくれ。」
と言った。
「了解。」
コアラは早速酒場へと向かった。
「おいしかったよ、ごちそうさま。」
エスメラルダは店員に告げた。
「あ・御代はけっこうですので・・・ありがとうございました!」
エスメラルダは申し訳なさそうに頭を下げるとフードをかぶり店を出た。
ちょうどコアラが着く3分前に・・・。