第9章 Mission
「いい、サボ君。おかわりは一杯だけだからね!」
コアラが怒鳴る。
「昼食べ過ぎるからだな・・・。」
自業自得というものだ。
「えー!」
『えーじゃない!!』
2人の声が重なる。
「わ・分かったって・・・。」
しかたなく食べ始めるサボ。
よし・・・食い終わったら即逃げよう。
「私はそんなに空いてない。残すから食べていいぞサボ。」
「マジ!!貰う!!」
作戦実行!!
「はい、これもういらない。」
かなり残してサボにあげる。
「ラッキー♪」
そう言ってガツガツ食べだす。
飯に気をとられている隙に・・・
脱出成功!
あとは倉庫にでも隠れていよう。
「悪いがサボ。逃げるぞ。」
エスメラルダは倉庫の奥に体をねじ込んだ。
「苦しいな・・・。」
ま、我慢我慢。
一時間経過・・・
「きっつ・・・」
腕が悲鳴を上げてる。
「ここを選んだのは失敗だったな・・・。」
エスメラルダは体を移動させる。
「エスメラルダー!!どこだ!!」
サボの声が聞こえた。
うわぁ・・・
「来るなよ・・・。」
だがサボは通り過ぎていった。
「・・・ふぅ・・・。」
暑いなここ。
この服着てるから余計に・・・。
それに・・・。
「やばいな。」
今日の自分は本当にオカシイ。
ドクン・・・
「・・・っく・・。」
欲情って怖いな・・・。
耐えろ!!
「・・・無理。」
バーン!!
「はぁはぁ・・・。」
マジで苦しい。
暑い・・・。
いや、熱い。
「あ、メラルちゃん!!」
おぉぉぉぉぉ大声出すなコアラァ!!
「シー!!」
「??どしたの?」
「あぁ!!いた!!」
「うげっサボ・・・!!」
エスメラルダは船の上を逃げ回る。
「来んな!!」
「約束つったろ!!」
「い・や・だ!!」
逃げ惑うエスメラルダ。
こうなったら・・・
バン・・・
ドラゴンの姿へと変化し、空を舞う。
「お前ズリィぞ!!」
こうなったらこっちのもんだ!
ドクン・・・
この姿になってもかよォ!!
しかたなくエスメラルダは見張り台に降り立った。
しかしそこにはすでに・・・
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
「つっかまえた♪」
「やだって言ってんだろ!!」
「ヤるって言っただろ。」
そのまま部屋へと連れて行かれた。