第7章 Enlistment
「っておい!」
状況がアレで気ィ失ったか。
だとすると・・・。
記憶ねェなこいつ。
「ま、俺は起きるか・・・。」
こいつは多分今日は歩けねェな。
怪我が完璧に治ってないうえにシたから腰が痛いだろうし・・・。
サボはベットから降りて服を着る。
そしてエスメラルダに布団をかける。
サボが部屋から出たとたん。
ガバッ
(今度は騙されたな・・・。)
それよりどうする?
サボと顔を合わせたくない・・・。
急いで服を着る・・・が、腰の痛みですんなり着られない。
「いいいい痛い!」
最悪だ。
よく見ると体中に赤い痕が・・・
キスマークが大量についていた。
(体のほうは隠せるけど手の甲と首は絆創膏で・・・。)
コアラに聞かれたら酔った勢いで怪我したとでも言えばいい。
サボの奴・・・。
媚薬なんか飲ませやがって。
ほぼ無理矢理じゃねーか!
「うぅ・・・それよりヤバイ・・・・・痛い。」
立っていられずにベットに座り込む。
ま、今日は顔出さなくても2日酔いだと思ってくれるだろ。
サボが余計なこと言わなければだが・・・。
そしてエスメラルダが再び眠りにつこうとしたとき・・・。
トントン・・・
「入るよメラルちゃん。」
「コアラか・・・。」
コアラが入ってきた。
「昨日はごめんね。」
「何がだ?」
「無理矢理飲ませたみたいで・・・2日酔い?」
「そ・そうだな。」
コアラ気付くなよ、私が動けないことに・・・。
「あれ?絆創膏どうしたの?」
やっぱ気付くよな・・・。
「こ・これは多分昨日酔った勢いで怪我したらしく・・・。」
「ふ~ん。大丈夫?」
「あ・あぁ心配ない。」
「そう言えばさ、今朝からサボ君の機嫌が超いいんだけど・・・何かあった?」
冷や汗が・・・。
「サボのことは知らない。」
嘘つけてるよな・・・?
コアラは意味ありげに首をかしげる。
「何だ?」
「いやぁーサボ君があんまりにも嬉しそうにしてるからね、メラルちゃんとヤッたと思ってさ。」
・・・。
図星だよ・・・。
「なななな違う!!私は・・本当に・・・。」
パニくるな。
落ち着け・・・。
ってハァ!?
開きっ放しのドアの外には・・・
「さ・サボ!!!?」
今一番会いたくない奴がいた・・・。