第6章 Falsify
私は何でこいつにこんなこと話してるんだ?
こいつのことが嫌いなんだ私は!
なのに何故・・・。
私はこいつを・・・サボのことをどう思っているんだ?
「っ、サボは何故私が好きになった?」
言いながら赤くなるのが分かる。
偽れ自分を!!
「・・・ッフ・・・。」
何か思いついたようでさっきの寂しげな表情とは打って変わっていつもの黒い笑みを浮かべる。
「教えてほしいか?」
「・・・だから聞いた。」
「だったら条件がある。」
いや、お前の顔見たら分かるがよろしくない条件だろうな・・・。
「じょ・条件?」
「お前がキレて破棄した約束を復活させることだ。」
ハ?
いやいやいや、何言ってる?こいつは。
本当に反省してんのか?
「どうする?」
「そこまでするならもう聞かない。」
サボは想定内というような顔で
「言うと思った。でも俺は勝ったから。」
サボが近づいてくる。
もう短刀を振る気もなくサボが来るのを待った。
サボはベットに座る。
「どうした?偽りのお前はこうなら俺はうれしいな。」
偽り・・・。
もうこの男の前では無理だな・・・。
「一日一回キスな!」
どうせそうなると思ったよ。
「嫌だ。」
まじでそれは断りたい。
「もう決まったから。」
最悪・・・。
「心臓ぶっ刺してやろうか?」
「無理だな。」
あぁ無理だ。
「今日分な。」
顔が近づく。
抵抗しろよ私!!!
「ん・・・」
唇が重なる。
サボの舌の侵入を防ぐこともしないで受け入れるエスメラルダ。
サボはそれで調子をよくしたのかもっと激しくなる。
「ん・・・フアァ・・・・むむんんんん・・・。」
何で!!
私は受け入れてる!?
サボはしばらくして離れた。
「・・・お前俺に惚れた?」
「!!はぁ!?」
「今日は抵抗しないなと思ったから。」
私がお前に!?
「・・・違う・・・・。」
「ま、違わないだろうけど。」
違うと言った!!
「お前はおかしい。」
「エスメラルダもな。」
何故急に名前で呼んだ!?
「お前に言われたく・・・」
口を人差し指で押さえられる。
「お前じゃねぇ。サボだ。」
名前で呼べと!??
「誰が名前で呼ぶか!」
「襲うぞ!!」
「怪我人!!」
「関係ねぇ。」
「分かったよ・・・さ・サボ!」