第6章 Falsify
「これからそうやって呼べよ!」
「嫌だ!」
「呼ばなかったら・・・どうしよっかな。」
またかよ・・・このドS野郎・・・。
「どうもこうもない!」
「んじゃ間違えたら・・・イイコト思いついた!」
あぁ私はこいつの流れに流されてる・・・。
私はこいつを嫌ってるはずなんだ。
憎くて恨んでるんだ。
何故だ。
こいつのことを受け入れようとしてる。
これって・・・
まさかな・・・。
恋だってこと認めたくない。
「っ!も・もういい!コアラと話したいから出て行ってくれ!」
「嫌だ。コアラと何話すんだ?」
「お前がいると話せないことなんだ!」
あ、しまった・・・。
「ん?あ!お前今・・・。」
サボは口元を吊り上げて黒い笑みをつくる。
「おとなしくしてろよ。」
サボはエスメラルダの首筋に口付ける。
「何を!!っく!!!」
チクッとするような痛みがはしった。
「何した!?」
サボは鏡を見せる。
エスメラルダの首筋には赤い痕が付いている。
「何だこれ?」
「キスマーク。」
「ふ~ん・・・ってハァ!!?」
「名前呼ばなかった罰。名前呼ばなかったらこれからこれ付けるな。」
擦っても消えないんだけど!!
サボはキスマークを擦りまくるエスメラルダに
「おい、そんなことしてもしばらく消えねぇぞ。」
何ィ!!
「最悪だな・・・。」
エスメラルダは手で顔を覆う。
「コアラ呼ぶぞ。」
「いいさ、俺はもう出るから。」
サボが出て行くとコアラが入ってきた。
しかもコアラはエスメラルダの首筋のキスマークを瞬時に見つけた。
「サボ君襲ったの?」
「違う。」
エスメラルダはコアラにサボへの自分のよく分からない思いを打ち明けた。
「ん~それはきっと恋ね。」
「・・・。」
「サボ君好きになっていいと思うよ。結構いい奴だし。」
いい奴?
あいつが?
「サボ君ドSで強引に見えるでしょ。」
「っていうかそのイメージしかないんだが・・・。」
「メラルちゃんだけだよ、そういう態度になっちゃうのは。」
私だけ・・・?
「独占欲高いのよきっと。」
独占欲ねぇ。
「ま、とにかく今度襲われそうになっても助けないからね。」
「何故だ!?」
「好きなら受け入れてあげなきゃそういう面でも。」
「それは無理!」
「ガンバ!」