第5章 shoot-out
エスメラルダの元へドラゴンがやってきた。
「体の具合はどうだ?」
「いいように見えるか?」
エスメラルダは答える。
「サボにはよく言っておく。」
「ま、あんたが私に言いたいことは分かっている。私の負けだ革命軍に入るとしよう。」
エスメラルダは初めからそう言うつもりだった。
「そうか。」
ドラゴンは頷くとエスメラルダを見た。
(サボにこっ酷くやられたな・・・)
「なんだ?」
「いや、何でもない。体を休めておけ。」
そういうとドラゴンは部屋を後にした。
入れ替わりに入ってきたのはコアラだった。
「メラルちゃん!!大丈夫?」
「あぁ、おかげ様でな。」
コアラは妙にソワソワしている。
「メラルちゃん私たちの仲間になったんでしょ!!」
そういうことか
「まぁな。」
「だからね怪我が治ったら歓迎パーティーをしようと思ってるんだ。」
私の!?
「フフッどう?」
「うれしいな。だが、怪我が治るのはまだ先だ。」
エスメラルダは骨折こそ奇跡的にしてなかったものの全身を打撲しているうえに背中に穴が開いてしまっていた。
「でも4,5日くらいでここから出られるんでしょ!」
「激しい運動は禁物だがな。」
エスメラルダは腕の打撲痕を触り顔をしかめた。
「そういえばお酒大丈夫?見るからに強そうなんだけど・・・。」
「酒は飲んでも酔わないからな、強いほうだと思うぞ。」
エスメラルダハは酒はあまり飲まないが酔ったことがなかった。
「酔わないって・・・すご・・・」
「ハハ、コアラは弱そうだな。量は飲むがその後凄い酔っていそうだ。」
図星・・・
「うぅ・・・そうだけど・・・」
エスメラルダは扉の外に気配を感じた。
それが誰のものかも分かっていた。
エスメラルダがドアを凝視していると
「どうかした?」
「ん?いや、何でもない。」
サボ・・・何しにきたんだよ・・・。
「なぁ、コアラ。もしも自分が信用していた奴に裏切られたらどう感じる?」
「え!ん~そうだな・・・腹ただしく思うかな?」
コアラはいきなりの質問に動揺する。
「もう一つ聞いてもいいか?」
コアラはまさかエスメラルダの口からあんな言葉が飛び出すとは思ってもいなかった。
「サボって私のことどう思っているんだ?」
扉の外でサボはピクッと反応した。