第5章 shoot-out
サボは衝撃に吹っ飛ばされ壁に激突する。
もの凄い痛みがサボを襲う。
「っく!!!・・痛って!!・・・」
エスメラルダもなんとか立ち上がる。
「ハァハァ・・・」
サボはもう戦えない・・・
何故だ・・・
サボは立ち上がりもの凄い視線を送ってくる。
口の端から血を垂らし頭からも血が出ている。
体力はないがダメージがそれほどないエスメラルダ。
ダメージがかなりあるが体力がまだ残っているサボ。
サボは一歩ずつ近づいてくる。
途中で落とした鉄パイプを拾う。
エスメラルダは動けない。
そしてうつ伏せに倒れてしまう。
「う・・・」
サボの靴音が響く。
エスメラルダは次の瞬間痛みとともに横に吹っ飛ばされる。
「うぁ・・・」
サボが同じようにジリジリと近寄ってくる。
来るな。
だがサボはさっきと同じ攻撃を繰り返しエスメラルダの恐怖心を煽っていく。
「い・や・・・来るな・・・ハァ・・ハァ・・・・」
エスメラルダはサボの足を龍の腕で掴み握っていく。
「・・・。」
だがそれほど強く握れない。
サボは再び鉄パイプを振り下ろす。
だがエスメラルダは避ける。
瞬時に夜桜を使いサボに突き上げる。
夜桜はサボの頬に傷をつけただけだった。
「どうした?お前はこんなに弱かったのか?」
そう言ってエスメラルダの服を踏み身動きできないようにする。
「・・・う・・あぁうう・・・・」
サボの振り下ろす鉄パイプはエスメラルダの足、腕、肩、腹、腰へ強烈な痛みを残す。
「あぁぁぁぁぁ!!」
エスメラルダは吐血する。
「反撃しろよ。お前が望んだ決闘だろ?立てよ。」
サボはエスメラルダの胸倉を掴み無理矢理立たせる。
「いぁ・・・も・・も・ういい・・こ・うさ・・んす・る・・・」
エスメラルダは降参した。
しかし・・・
サボは聞き入れた様子もなくエスメラルダの背中に武装色で硬化した鉄パイプで殴る。
「・・や・めろ・・・」
エスメラルダはサボを恐怖した。
降参したというのに攻撃し続けるサボに・・・
エスメラルダは殺されるかもしれないと初めてサボを恐れた。
サボはまだ攻撃をしている。
エスメラルダは荒んだ視界の中意識を手放した。
サボは気づかない。
その時だった。
「やめてサボ君!!!」