第5章 shoot-out
エスメラルダは夜、一人で訓練場に向かう。
疲れ過ぎないように気をつけなければ。
明日筋肉痛になったら酷い事に・・・。
そんなことを考えていたせいか訓練場に無意識のまま足を入れる。
だがすでに先客が・・・。
「・・・・え・・。」
「ん?何だお前も来たのか。」
サボがいた。
「・・・いい。」
「は?」
「・・もう帰る・・・。」
くるっと向きを変え帰ろうと心を決める。
くっそぉサボの奴・・・。
「おい、待てって!いきなり来て帰るって何だ!」
サボに出口を塞がれる。
「いいと言った。今日はもう用はない。」
サボを手で押し退けようとするが逆に掴まれる。
「俺はッ・・・」
エスメラルダを抱きしめる。
「な!!」
「用がある。」
エスメラルダはいつになく暴れる。
「ッおい!暴れんなって。」
「男にいきなり襲われかけて・・!大人しくする奴がどこにいる!!!」
エスメラルダはサボの足を踏み肩を掴んで華麗に一回転する。
「ハッ!逃げられた!!」
サボは振り向く。
エスメラルダはサボが振り向き様鳩尾に一発入れた。
「ぐはぁ・・・。」
サボは不意を突かれた。
「どうだ!私はお前に勝ったぞ!」
エスメラルダは吐き捨てるように言い、訓練場を後にする。
ざまぁみろ!
私を嘗めているのが悪い。
悪いが私は強くなったんだ。
そうやって心の中でほざきながら自室へ戻る。
ガチャ・・・
「・・・はぁ?」
何故だ・・・。
「よう!さっきはよくもやってくれたな。」
こいつは何故私の部屋にいるんだ?
「何故だ。」
「お前に負けっぱなしはつまんねぇ。」
「違う!どうしてお前が私の部屋に・・・・んんん!?」
サボがいきなり手を引きそのまま・・・
エスメラルダは不意を突かれた・・・。
「・・ンクッ・・・・」
サボが・・・サボの舌が口内をかき乱す。
それでも声を我慢する。
サボはそれすら察知し、余計荒くなる。
エスメラルダは我慢できなくなって声を漏らす。
「・・・むぅ・・ん・あ・・・うぅぅむ・・・」
なんという声を・・・
エスメラルダは力を振り絞ってサボの足を思いっきり踏んづける。
「!!」
サボが痛みで離れた。
そこを突きサボを部屋から押し出す。
「いいか!そういうのは明日私に勝ってからにしろ!!」