第5章 shoot-out
それから5日後・・・。
サボとの勝負の前日。
エスメラルダは訓練場に入り浸っていた。
速さも格段に強化され強くなっていた。
「すごーい!」
コアラは見学している。
「コアラ、私にはまだ弱点が多すぎるんだ。」
エスメラルダのはコアラに向き直って言う。
「うっそぉ!ないって絶対。まずいかもサボ君負ける可能性ありって・・・。」
コアラはエスメラルダのことを応援しているのか分からない。
「そんなことより、あいつが余裕綽々なのが気に入らない。何故一度も練習しに来ない。嘗めているのかあの野郎・・・。」
メラメラと闘争心を燃やすエスメラルダ。
「サボ君そういうとこあるんだよねー。でも彼の強さは衰えをしらないから。」
「そうかもな。あの馬鹿力は一向に強くなっている気がする。」
フフフ。
あなたは知らないのよ。
サボ君、あなたに勝とうと必死で
夜、何時間も鍛えているの。
あなたにバレないように隠してるのよ。
「さて今日はこれで終わりにしてまた夜来よう。」
「・・・。」
エスメラルダ・・・サボ君が来るけど・・・まぁいっか。
「そ、じゃあ何か飲もう。お疲れ!」
コアラはエスメラルダの背を押す。
「なあコアラ。」
「なぁに?」
「サボって夜ここに来ているのか?」
知っているけど・・・
「さぁ?サボ君のことは知らないよ。」
「そうか・・・。」
気になるんだ。
意外と可愛い面あるじゃん。
「サボ君のこと気になるの?」
「ハハハ!気になる訳ないだろ!ただ夜はアブナイし。」
そうね、勢いあまって襲われるかも・・・。
「襲われそうになるんじゃない?私も一緒に行こうか?夜。」
「いや、いいよ。本気の抵抗ぐらいできるから。」
本気でされたらサボ君きっと立ち直れなくなるな・・・。
「ただ・・・。」
「ん?なになに?」
「負けたら恐ろしいことに・・・って、き・気にするな!」
サボ君と約束でもしたのかな?
「ま、私は両方応援してるから!頑張ってね!」
エスメラルダは苦笑いする。
「勝っても負けても・・・いや、なんでもない。」
勝ってもここに残ろうと思う。
私を必要とする者たちがいる限り・・・