第4章 Revolutionary army
エスメラルダはコアラのいる食堂にいた。
「何でサボが奥の部屋だと言わなかった?」
「ごめんね、嫌がると思って言わなかったの。部屋はあそこしか空いてなくて断れれたらどうしようとか思ってて・・・。」
コアラは顔の前で手を合わせる。
「別にいいよ・・・。鍵もついてるし。」
エスメラルダはコーヒーを啜る。
「それよりサボ君に何かされた?」
コアラの一言にコーヒーを吹き出す。
「な・な・何でだ!?何もなかったぞ!」
恥ずかしくて言えるわけないだろ!
(隠せてないなぁ。この様子だと何かされたな。)
と確信をつくコアラ。
「後で怒っとくから、ね!」
「だだだ・・だから何もないって!!」
エスメラルダはバレている事に気づく。
「そ・それより訓練場みたいな場所ってないのかい?」
話を逸らさなくては。
「え!あるよ、使いたいの?」
「あぁ、体が鈍ってはいけないしもっと力をつけないとあの男には勝てないしな。」
まだまだサボには勝てるという確信がもてない。
「じゃあ行く?」
「あぁ。」
コアラはエスメラルダを連れ訓練場へ向かう。
そして着いたが誰もいないようだった。
「ここはあまり使わないのか?」
「えっとね、そうなんだよ。ここを使うのは私かハックかサボ君ぐらいかな。」
意外と使う者は少ないんだな。
「ね、相手しよっか?」
コアラが申し出る。
「ハハハ!大怪我するぞ、能力を使って訓練するからな。止めたほうがいい。」
エスメラルダは断った。
「そうね。じゃあ私は行くけどいい?」
エスメラルダは頷く。
「案内ありがとう。サボにここにいることは言わないでくれよ!」
コアラはクスっと笑って出て行った。
「さあやるか・・・。」
エスメラルダは一人で訓練を始めた。
勝つことだけが目的。
そうして強くなる。
エスメラルダにはものすごいダメージを与える強い技がある。
だが戦いで一度それを使えばその後ものすごい疲れが来て戦闘不能となる。
使うかどうかは賭けだった。
かわされれば即負け決定になる。
サボとの決闘で使用すべきか悩む。
(あいつは動きが速いからな、私も力ではなく速さを強化すべきだな。)
エスメラルダの声が訓練場に響いていた。