第4章 Revolutionary army
「なるほどな。だが私はその母を殺した影を追っている。私には影を制御する力もなかった。」
エスメラルダは言う。
「力よりも大切なものはある。それを見極めろ、エスメラルダ。」
ドラゴンはそう言うとサボに話しかける。
「サボ、お前にエスメラルダを任せた。」
サボは驚く。
「何故俺なんですか?」
「不満か?」
「いえ・・・」
サボは頭を下げるとエスメラルダを連れて外へ出た。
「案内しようか?」
「その前にこの海楼石を外せ。」
そう言って腕輪を指す。
「ん?あぁそうだった。手ェ貸せ。」
エスメラルダは手を出す。
サボはエスメラルダの手を握り鍵を差し込む。
ガチャ
エスメラルダの手から海楼石が外れた。
サボはそのままエスメラルダの手を引き前と同じように抱きしめる。
「おい!何やってるんだ!!離れろ!」
サボはエスメラルダの耳に顔を近づけ囁く。
「さっきさ、後で言うことがあるって言っただろ?」
耳元で言われゾクッとする。
「な・何をだ?」
「もしもお前が俺に負けたら・・・。」
耳がくすぐったい。
「一日一回はキスしろよ。」
何を言い出すんだこいつは。
「こ・断ると言ったら?」
「勝負は受けねぇ。」
最低な奴だ。
「どうする?」
答えなんて決まっていると知ってこの男は・・・
「分かったよ。もういい加減に離してくれ。」
サボは手を離す。
「決まりだな。勝負が楽しみだ。」
エスメラルダは冷や汗をかいた。
もし負けたら・・・
いや勝たないと。
恐ろしいことになる。
呆然とするエスメラルダにサボは顔を近づけそのまま唇を奪う。
「んう!?んんん!!」
いきなりのキスに頭がついていかない。
しかも舌の侵入を許してしまう。
「ん・・・」
微かに漏れるサボの声に反応してしまう。
「ふあ・・・はあ・・・んん!」
舌はどんどん激しく動いていく。
「う・うぅ・・・っく・・・」
息が苦しくなりサボに限界を伝えるため胸をドンドンと叩く。
やっとサボは離してくれた。
「ば・馬鹿!いきなりなにすんだ!!」
「隙がありすぎるんだよ。決めた!これからお前の隙を狙って見つけたらキスするからな。」
意味不明・・・。
「気をつけろよ。」
「・・・最低な奴・・・。」
それからサボとのやりとりが増えていくのでした。