第4章 Revolutionary army
船はやがてバルディゴに着いた。
エスメラルダはコアラに連れられ一室にやってきた。
コアラはドアをノックする。
「ドラゴンさん、連れてきました。」
「入れ。」
中から声がした。
「じゃ、私は外で待っているから。」
「コアラ、サボを呼んで来い。」
「はーい。」
エスメラルダは中へ入る。
そこには机があって向かいに椅子に座ったドラゴンがいた。
「モンキー・D・ドラゴン・・・。」
エスメラルダはドラゴンに向き合う。
「何故私を連れてきた?私に何のようだ?」
ドラゴンが口を開く前にノック音がした。
「俺です。」
サボが入ってきた。
「サボから理由は聞かなかったのか?」
ドラゴンは言う。
「いや、聞いた。私を革命軍に入れたいと。」
エスメラルダは冷静に答える。
「答えを聞いてもいいか?」
サボは分かっていた。
エスメラルダが受け入れることを。
サボとの勝負に負けたエスメラルダは断れない。
「フッ、断る。」
「おま・・・」
サボを遮ったのはエスメラルダだ。
「と、言いたいところだがこいつに勝負で負けた。だから要求する。もう一度私の納得する勝負をしろ。」
エスメラルダはサボを見て言う。
サボは驚きを隠せない。
「あの時は不意打ちだった。今度こそ自分の力を最大に生かして闘れる(やれる)。」
「サボ、受けるのか?」
ドラゴンが割って入る。
「受けてやるよ。だが・・・いい。後で言う。」
サボは受け入れた。
「では1週間後でどうだ?」
ドラゴンが言う。
「いいだろう。」
エスメラルダはドラゴンに向き直る。
「その話は終わりだ。私の最初の質問に答えてくれ。何故私を革命軍に入れたいのだ?」
「お前の母親を知っているからだ。」
ドラゴンは答える。
「母親?リオノーラか?」
「そうだ。お前の母親リオノーラは影の奏者と呼ばれていた。その力は我々にとって必要だった。だがリオノーラは我々が行く前に命を落とした。」
エスメラルダは母を思い出す。
影に殺された母の姿を・・・
「その娘なら力を受け継いでいる可能性がある。さらにラファティの名を持っている。我々にはとても重要な人材だ。お前は。」