• テキストサイズ

光と闇に潜む龍【サボ】

第17章 One more


「サボ、そろそろ離れてくれないか?」

部屋で作業中のサボだが時折エスメラルダにちょっかい出してはいるのだ。

「コアラに怒られるぞ?」

さっきの報告忘れで仕事を渡されたサボ。

「だー!めんどくさい!!」

エスメラルダはコアラに手伝うなと言われたのだ。

「自業自得だ。てか離せ!」

「んー、もうちょっと。」

サボはエスメラルダを膝に乗せで抱きしめているのだ。

「くすぐったいんだが・・・。」

「ここ?」

エスメラルダが苦手な首の後ろを触ってくる。

「ヒッ!!」

エスメラルダは身を引こうとするがサボが離そうとしない。

「可愛いぞ。」

「やめろ!」

エスメラルダは思いっきり体を振った。

サボと一緒に椅子から転げ落ちた。

エスメラルダがサボを押し倒す感じになっている。

サボはニヤッと笑い、

「誘ってんのか?」

と言ってきた。

「馬鹿!んなわけない!!」

エスメラルダは立ち上がってサボに手を差し出す。

「さっさと仕事しろ!」

サボは手を掴んだかと思いきや思いっきり引っ張ってきた。

「おわっ!」

目の前はサボがいる。

「////////・・・。」

「赤くなってるぞ?」

ニヤつきながら言ってくる。

「るっさい!」

「ま、仕事は終わらせるよ。」

サボはそう言ったものの、エスメラルダを離す気はないようだ。

「さっさと終わらせ・・・んぅ!?」

サボに唇を奪われた。

「ん・・・んはぁ・・・・んぅぅ・・・・」

いきなりされたので呼吸ができない。

「・・・面白いな。」

サボは立ち上がってエスメラルダを見下ろす。

「戦闘不能か?」

「最低。」

「仕事のやる気もらっただけ。」

「だけぇ!?」

「そうだ。」

サボはエスメラルダをその場に放置して仕事を再開する。

「最悪だお前。」

ここまでしといてなんなんだよ。

「お前って言うな。」

サボは手を止めてエスメラルダを引き寄せた。

「仕事は・・・って痛!」

手の甲についた・・・。

「隠せないだろ、これじゃ!」

「隠すなよ?」

「隠すわアホ!」

「隠したらもっとつけるぞ?」

「それは・・・。」

困る。

「分かったからさっさとやれ!」

「へいへい。」

結局サボが仕事を終えたのは数時間後だった。
/ 139ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp