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炎と星は愛を囁く

第2章 hello my story♪


『ほ、本当に…!?』

まさか自分のことを知っていて、しかも喋ってみたかったんだと言われてエレンはとても嬉しかった。

?「あぁ、本当に!歳は俺の1つ下の5歳だろ?俺の名前はサボ。毎回この屋敷で開かれるパーティーには出席手したんだぞ!いつもエレンのことを見てたんだ。」

『…!!』

サボは少し頬を染めながらエレンの目を真っ直ぐ見ていた。
いつもエレンはつまらなくて下ばかりを向いていたせいで人の視線なんかに気づくことなんてなかったのだ。

『じゃ、じゃあサボ様!私のお友達になってくれますか…!?』

サ「当たり前だ!よろしくな!エレン!!」

サボはまたあの人懐っこそうな笑顔をエレンに向けた。
それからのパーティーは必ずサボと裏庭へ来て遊んだりお喋りをしたりして笑いあった。
これがエレンの初恋になったのだ。

サ「なぁ、エレン知ってるか?この世界には海っていう大きな大きな塩水の水たまりがあるんだ!その上には色んな国があって、俺は大きくなったらその国を旅するんだ!!」

『では、サボ様は大人になったらこの国を出ていかれてしまうのですね…。』

サボはいつもエレンに海のことや周りの国々の話をしてくれた。

サ「違う…。エレン、1回しか言わねーからよく聞けよ…。俺はお前とずっとずっと一緒にいたいんだ。だから…俺が海に出る時にはエレンも一緒にきてくれるか?」

『…!!』

まさかサボがそんなことを言ってくれるなんて思ってもいなかったエレンは嬉しすぎて泣きながら頭を縦に何回も振った。

サ「泣くなよエレン、おっとそろそろパーティーが終わる時間だな…。また次のパーティーの時にもっともっと海の話を聞かせてやるよ!!じゃあな!!」

『お気を付けてサボ様!!』

エレンはだんだんと小さくなるサボの背中を見つめながらニッコリと笑った。
でもそれからのパーティーはサボは1度も出席なんてすることがなかった。その日からもう何年もたっていた。
サボはきっと今頃は海に出て自由に暮らしているのだろうとエレンは思い、涙を流しながらサボの幸せを毎日願っている。

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