第2章 頭が痛い。
ちなつside
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「オホッ、ゴホッゴホッ!」
あーーダメだ。
完全に風邪だ。
ベッドから立ち上がる気すら起きない……。
なんとかしないと……
お母さんもお父さんも仕事で出かけちゃったし、、もう私しかこの家には居ない。
……ってことは、なんとかして、自分で、病院行かなきゃ…
「ハァ……、ハァ…」
必死に携帯で、通院してる病院の番号を探すけれど、熱があるのかな?携帯の画面がぼやけて見える。
うまく押せない……
【ピロピロリン♪】
ん?電話だ。
誰だろ?
ハァ……
病院の先生だったらいいな…。
「……はい。」
「ちなつ、…大丈夫か?」
「……ど、どうしてっ……」
電話の向こう側から聞こえる藍の心配する声に、思わず泣きそうになる…。
「1限終わっても、ちなつが来ないから…なにかあったかと思ってさ。」
っ……//
その気持ちが、なにより嬉しくて、涙が溢れた。
「……ゔっ、ゔっ…、熱あって、ハァ…つらい、の。」
「わかった!!すぐ行くから、なにかあったらすぐ連絡しろ!」
そう……
いつもより何倍も大きな声で
藍が言ってくれた。