第6章 星をさがしに(国見&金田一)
まだ何か言いたそうな金田一を無視して
「あ、また流れた。」
そう言って凪沙の肩を叩いて起こす。
「凪沙、起きて。星すごいよ。」
「んー……英ちゃん?」
凪沙はまだ繋いでいた手を顔のところに持って行って眠そうにあくびをする。
むにゃむにゃと何かを言っているが良くわからないので、
俺はすっかり冷たくなった自分の手を凪沙の頬に当てる。
「きゃ!つっめた!!英ちゃん何すんの!?」
「目さめた?」
「いじわる……ゆうちゃん、英ちゃんがひどいよー。」
そう言って金田一の方に身を寄せた。
金田一は複雑な表情を浮かべたまま凪沙の髪をなでてやる。
俺は知らん顔をして星に目を向ける。
「あ、流れ星!」
嬉しそうな凪沙の声が夜空に響いた。
「星をさがしに」Fin.