第3章 浅黄色の旋風
「だって、さっきまで怯えてたのに、顔赤くしたと思ったら、慌てて荷物拾うし……表情がころころ変わって思って面白いなぁって」
そんなに可笑しかったのだろうか……?
「あの、沖田さん。助けて下さりありがとうございました」
ふふふ……と、まだ笑っている沖田さんにぺこりと頭を下げる。
「別に、巡察の途中だったからね。……全く、これだから君から目が離せないんだよ」
「え?」
「ただでさえ色々と狙われているんだから。目を離したら今日みたいなことがまた起きちゃうだろうし」
「……すみません……」
「ん? どうして謝るの?」
「私のせいでご迷惑をお掛けして……」
新選組は京の町の治安を守るために忙しい日々を過ごしている。幹部の人ともなると、普通の隊士の何倍も忙しいだろう。それなのに、私のせいで……そう考えると申し訳なく思ってしまう。
むにっ
「ふぇ!?」
沖田さんが私の顔に手を添えたと思ったら、頬を横に引っ張られた。