第14章 大規模侵攻の準備
城戸「その4つのうちのどれか……あるいはいくつかが大規模侵攻に絡んでくるというわけか?」
レプリカ『断言はできない。
未知の国が突然攻めてくる可能性もわずかだかある。
また、惑星国家のように決まった軌道を持たず、星ごと自由に飛び回る「乱星国家」も近界には存在する』
城戸「……!乱星国家…!」
忍田「細かい可能性を考えだしたらキリがないな」
風間「話を戻しましょう。
先日の爆撃型トリオン兵と偵察用小型トリオン兵。
あれらを大規模侵攻の前触れとして対策を講じるという話だったはず」
そこで今まで黙っていた遊真が
空閑「それだったら確率が高いのはアフトクラトルかキオンかな。
イルガー使う国ってあんまりないし」
と言った
城戸「今はひとまずその2国が、相手と仮定して対策を進めよう。
次に知りたいのは相手の戦力と戦術。特に重要なのは敵に黒トリガーがいるかどうかだ」
レプリカ『我々がその2国に滞在したのは7年以上前なので現在の状況とは異なるかもしれないが、私の記録では
当時
キオンには6本、アフトクラトルには13本
黒トリガーが存在した』
その場にいる全員が13本という数に驚いた
だが、レプリカによるとどこの国も黒トリガーは希少なため通常は本国の守りに使われるらしい
よって、多くても一人までだろうということだった
主力は卵にして運用できるトリオン兵を使うのが基本らしい
忍田「つまりいずれにしろ敵の主力はトリオン兵で人型近界民は少数だということだな」
忍田「では、人型近界民の参戦も考慮にいれつつトリオン兵団への対策を中心に防衛体制を詰めていこう。
三雲くん、君は爆撃型と偵察型両方の件を体験している。何か気づいたことがあったらいつでもいってくれ」
三雲「は、はい!」
忍田「遊真くんたちには我々の知らない情報の補足をお願いする」
空閑「了解了解」
忍田「さあ、近界民を迎え撃つぞ」