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ワールドトリガー~大切なもの~

第18章 本部の隊員


烏丸side

夏海から迷ったと連絡が来て俺は急いで向かった

だが、途中で出水先輩と、米屋先輩に遭遇してなかなか離してもらえなかった
事情を話すとやっと出水先輩たちが離してくれた
俺は走って夏海のもとへ向かった


烏丸「夏海!!」

夏海を見つけて安堵した俺だったが、駆け寄ってきた夏海の後方をみて全身が強ばるのを感じた

俺が二宮さんを睨み付けると、片方の唇の端を上げ、俺を睨み返してきた

俺は夏海の肩を抱いて自分の方に抱き寄せた

二宮さんが自分の隊の隊員や、出水先輩以外と一緒にいることは滅多にない
まして、迷っている人の隣で待っているなんてもっての他だ
それだけに、夏海を気に入ったということだろう

その事実に俺は焦りを覚えた
二宮さんは俺とは違い、大人で落ち着いている
俺には勝つ術がない

すると、夏海が二宮さんから紙を受け取った
二宮隊の作戦室に向かう地図らしい

二宮さんは去り際に俺を見た
その目は、奪ってやる、と言っている気がしてさらに俺を焦らすのには十分だった

烏丸「帰るぞ」

夏海「うん」

歩き出した俺のあとを夏海は静かについてきた

本部に出てからも俺たちの間に会話はなかった

夏海「京介……………怒ってる?」

京介「は?」

夏海の方を見るとビクッと反応した

夏海「勝手に迷子になったこと…………怒ってる?」

京介「え………いや、怒ってるとかじゃなくて………」

俺は何と言ったらいいか分からず黙りこんだ
少し考えて覚悟を決めた

烏丸「……………。

夏海。俺は夏海のことが好きだ。

……………俺の傍に居てくれ」


夏海「………え…?」






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