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ワールドトリガー~大切なもの~

第18章 本部の隊員


夏海「カゲ兄!」

カゲ兄すなわち影浦雅人は鋼兄と同じで昔家が近所だった

影浦「誰だてめぇ!離せ!!」

村上「カゲ……よく見てみろ」

鋼兄の言葉にめんどくさそうに私の顔をまじまじと見るカゲ兄
久しぶりに見るその顔は昔の面影を残しているものの、大人っぽくなっていた
口はさらに悪くなったみたいだけど

影浦「……………!お前っ!夏海!」

夏海「うん!久しぶり、カゲ兄!」

影浦「お前何でここにいんだよ!?」

夏海「そりゃ、ボーダーに入ったからだよ」

影浦「……どっかの部隊に入ってんのか?」

夏海「ううん。私ソロでやってるから、どこにも入ってないよ」

影浦「よしっ、ならお前俺の隊に来いっ!」

そういうや否やカゲ兄は私の腕を引っ張る

夏海「ええっ!?ちょっと待ってカゲ兄!」

影浦「なんだ!?」

あからさまに不機嫌になるカゲ兄

夏海「私玉狛の人間だからカゲ兄のとこには入れないよ」

影浦「ハァァァ!?」

急に大声を出したカゲ兄に鋼兄がうるさいと言うが、それすら聞いていないようだった

夏海「っていうかカゲ兄が隊長やってるの?」

影浦「あ?ああ、それがどうした」

夏海「隊の人たちも大変だね。カゲ兄が隊長だと」

影浦「あ?どーいうことだ?夏海」

カゲ兄が睨んでくるが全く怖くない
むしろ久しぶりで嬉しかった

夏海「ランク戦でも自由に動き回ってそうだし」

影浦「ぐっ…………」

村上「ははっ、この感じ懐かしいな」

影浦「チッ…………」

その時鋼兄の携帯が鳴った

村上「来馬先輩だ………悪いな二人とも。俺は支部に帰らなくちゃならなくなった」

夏海「そっか……」

影浦「もう帰んのかよ」

村上「悪いな。じゃまた今度」

夏海「うん!バイバイ」

鋼兄は少し早歩きで帰っていった

影浦「夏海、来い。俺の隊の奴等に会わせてやる」

夏海「えっ!ほんと!?………あ、でも何も持ってきてないや……」

影浦「そんなことはいーんだよ。ほら、さっさといくぞ。ここはイライラする」

そう言われて辺りを見渡すと周囲の人間がカゲ兄をチラチラ見ていた

夏海「……ちょっと……んぐっ!」

頭に来た私はその人たちに向かって声を張り上げようとしたが、カゲ兄によって口を塞がれた

影浦「余計なことすんじゃねーよ。ほら、行くぞ」

夏海「………ぷはっ!だって…!」
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