第16章 最悪の目覚め
五月side
夏海に頼まれて烏丸とか言う人のところに行くと、あからさまに誰?みたいな顔をされた
自己紹介をすると納得してくれたようだった
夏海がだるくて寝ているというと少し心配そうな顔をしていた
見た限りポーカーフェイスだが、以外とコロコロ変わるものなんだと思った
用があるなら伝えておくと言ったが、断られた
心配そうに一度夏海を見たが、すぐに真顔に戻ってお礼を言って帰っていった
烏丸は恐らく夏海が好きなんだろうと、私は勝手に思った
けどこれは間違いではない
夏海のところに戻ると本人は本当に寝ていた
昨日もまともに寝ていないということは知っていた
夏海はボーダーに入って笑顔が増えた
入る前は私以外に対して作り笑いしかできなかったのに、入ってからは他の人にも笑っているからであろう、柔らかく笑うようになった
だが、ボーダーのせいで、いや夏海の能力のせいでまた笑えなくなったのは皮肉としか言いようがない
気持ち良さそうに眠っている夏海の髪を撫でているとチャイムがなった
夏海は頭がいいため授業を受けなくてもなんとかなるが、一応起こすことにした
夏海「んぅ………」
五月「5限始まるよ」
夏海「あっ!寝てた!」
夏海はあわてて授業の用意をする
自分もそれを見て授業の用意をした