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ワールドトリガー~大切なもの~

第16章 最悪の目覚め


夕方になって、まとめていた荷物をもって玄関に向かった

都合よく陽太郎は雷神丸にもたれ掛かって寝ていた
私は起こさないように陽太郎に近づいて、頭を撫でた
雷神丸は起き上がろうとしたが、陽太郎が起きてしまうためそれを止めた
雷神丸を撫でて再び玄関に向かった

外に出ようとすると扉が開いた

夏海「……………何で帰ってきちゃうんですか?レイジさん」

木崎「夏海。……どこに行く気だ?」

レイジさんは私が持っている荷物を見てそう言った
怒っているように見える

夏海「ちょっとしたピクニックですよ。
……今までありがとうございました、レイジさん」

少し微笑んで言うとレイジさんは珍しく目を見開いて驚いていた
けど、すぐに真顔に戻って頭を撫でてきた

木崎「どうせ、止めても行くんだろ?

行ってこい」

私はなにも言わずうなずいて歩き出した
レイジさんが「待ってるから」と言うのが聞こえた





夏海「お邪魔しまーす」

五月の家に入ると五月のお母さんが出迎えてくれた

五月母「夏海ちゃん!久しぶりね!」

夏海「お久しぶりです、おばさん」

五月母「五月はまだ帰ってきていないから、五月の部屋で待っててもらえる?」

夏海「はい。あとこれお世話になるので………」

私はそう言って買ってきたケーキを取り出した
買ってきたのは市内でも有名なケーキ屋さんのケーキだ
五月の家族は全員甘いものに目がないためケーキを買ってきたのだ
実際に五月のお母さんは食い付いた

五月母「わあ!このケーキ美味しいところのじゃないの!わざわざありがとう!」

夏海「いえ、おじさんと食べてください」

五月母「ええ!夏海ちゃんもあとで一緒に食べましょう!」

夏海「いいんですか?」

五月母「当たり前よ!」

夏海「ありがとうございます」

五月の部屋に入ると、久しぶりに入ったが昔とそんなに変わらなかった

しばらく部屋を見ながら五月を待っていると下で「ただいまー」という声が聞こえた
続いておばさんが「夏海ちゃん来てるわよー」という声が聞こえる


階段を上ってくる音が聞こえて、ドアが開いた





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