第6章 「ゾーン」と「模倣」
誰もが諦めかけた時、赤司は彼らを前に「いいや、まだ手はある」と話を始め、彼らを驚かせた
「監督がここまで耐えた今がギリギリで、かつ唯一無二のチャンスだ。まだお前たち全員をゾーンに入れることはできない。だがここでナッシュとシルバーを抑え耐えることができれば勝機が見える。
まずナッシュは俺がつく。そしてシルバーは…紫原、マーク交替だ。6番と7番をお前だけで食い止めろ。お前の守備範囲なら可能なはずだ。」
「!ってことは、赤司…」
「ああ、頼むぞ。今シルバーに対抗できるのはお前たち2人しかいない。」
そう言う赤司の視線の先には青峰と赤司がおり、彼らを見る全員、不安そうな表情はなかった
その中でも苗字は立ち上がり、「頑張ったら、涼太のほっぺにチューしてあげるよ」と不敵に笑った
すると黄瀬は驚いたような表情をしながら笑った
「それ、懐かしいっスね」
「おい、オレにはなんもねーのかよ」
「大輝はできるでしょ、まあでも…勝ったらね」
そう言いながら彼らは笑って、真面目な顔に戻って、試合再開の指示が出された
黄瀬と青峰はシルバーの近くに立つと目を瞑り、深呼吸を始めた
「まさかオメーとダブルチームする日がくるとはよ」
「いやぁ…人生何が起きるかわかんないっスねぇ…」
[(なんだコイツら…急にフンイキが変わりやがった…!!)]
「足ひっぱんなよ」
「あいよっス」
ただそう受け答えする彼らが目を開いた瞬間、目から謎の光を出す青峰に、謎のオーラをまとう黄瀬が立っていた
青峰は「ゾーン強制開放」を、黄瀬は「完全無欠の模倣」を繰り出した
「何もう勝った気でいんだ脳筋ヤロー、こっからだぜ本番はよ…!!」