第5章 点差
「(オレと1on1だぁ!?どういうつもりだ…!?)」
[(別にお前を選んだワケじゃねぇ、誰でもいいんだよ)]
シルバーはドリブルの末、身体に合わない速さで青峰の事を抜き、[オレ様に勝てる奴なんていねぇんだからな!!]と言った
それに青峰は「なっ…速ぇえ!!」と目を見開き、若松は「バカな…青峰が抜かれた!?」と叫んだ
ゴールに向かうシルバーに紫原がギリギリ追いつきブロックに跳んだ。がしかし、「ヤッバ…なんだこのパワー…!!」と紫原はバランスを倒して崩れ、得点を許してしまった
「何ぃー!?全員が天賦の才を持つ「キセキの世代」その中で最も速さのある青峰が抜かれ、最も力がある紫原がふっとばされたー!?」
「ウソ…だろ…」
[オイオイちょっとやる気出しただけでこれかよ?つくづくサルは貧弱でまいるぜ !
ケガしねーように気をつけてやらねぇとな!ははははははは!!」
豪快に笑うシルバーに紫原は睨み、「全部は聞きとれなかったけど…ケンカ売ってんのはワカったよ」と返し、青峰も同じく「…やろう」と返した
試合が再開され、赤司が自らシュートをフリーの状態で撃とうすると、シルバーが見事なまでに止めた
「なっ…」
「赤司が…!?」
「(想定外の距離から追いつかれた。この瞬発力は…!!)」
「Jabberwockの反撃っ…って、げえ!?もうあんな所に!?シルバー!!」
観客の目線の先ではシルバーの後ろで黄瀬と緑間が走っていた。だが「ぐっ…くっそ…マジっスか!?」「追いつけん!!」と言葉の通り彼らが追いつけるような様子はなかった
そんな様子を見たシルバーは[なんだよそれで全速力か?もうゴールついちまうぞ?しょうがねぇな…じゃあ指くわえて見てな!!]と言ってゴールに向かって跳んだ
フリースローラインから跳んだため当初はレーンアップかと思いきや、”両手持ちのウインドミルダンク”だった