第5章 点差
Jabberwockボールからのリスタートによりナッシュに渡った事を確認した赤司は彼の前に立ち、[…来い]とだけ言った
するとナッシュは[チッ…サルが…!!]と怒り、先程の青峰のドリブルに勝るほどのドリブルを始めた
だが赤司は彼の揺さぶりに負けず、追いついていた
[(このゆさぶりについてきやがるか…!!)チッ…]
「あっ!」
そのまま赤司の不意を突きナッシュは12番へとパスを回し、受け取った彼はダンクを決めようと跳んだ
[アマいぜ、くたばれや!!]
「…はぁ~?そんぐらいの英語ならわかるよ。どっちが?」
[がっ…!?]
ボールを叩き落とした紫原はそのままコート端にいる緑間へボールを回し、シュートモーションに入った彼をJabberwockの選手は笑った
[…はぁ?]
[んなところから何やって…]
「バカめ。今日のおは朝占い、1位は蟹座だ。さらにラッキーアイテム、万に1つも落ちるものか」
そう言った緑間のチーム、VORPAL SWORDSのベンチにはテレビのリモコンが置いてあり、今日のラッキーアイテムが何かすぐに分かった
彼のシュートには流石に驚いたのかJabberwockの選手は目を見開いた
「うわぁあ決まったー!!緑間唯一絶対の代名詞!!長距離3Pシュート!!」
そこで第1Qは終了し、「優勢はVORPAL SWORDS!!」とアナウンスが入り、ベンチの選手達も嬉々としていた
ネット中継で見ている人も同じで、唯一Jabberwockのみが喜んでいないのかと思った…が、良い顔をしていないのが何人かいた