第11章 🍏Story10🍏 本当の気持ち
百合side
「......もしかして琴吹、
藤ヶ谷先生のことが好きなのか?」
「ぇ......?」
北山先生、何を言っているの......?
「っ別に、人を好きになるのに立場とか関係ねぇと思うよ......
生徒が先生を好きになるのも、
先生が生徒を好きになるのも......
アリだと、俺は思うけど......」
「っなに、言ってるんですか?」
「っだってそうなんだろ!?
っお前は、藤ヶ谷先生のことが好きなんだろ!?」
っ違う......!
私が好きな人は......
私の好きな人は......
「っ違います!私が好きなのは!」
私が好きな人は、貴方のことなんです。
先生のことが、
北山先生のことが好きなんです......。
私はあの時から......
『辛くなったらいつでもここに来いよ。
愚痴でもなんでも......琴吹の話聞いてやるから......』
『......ありがとうございます、北山先生(微笑)』
貴方に惹かれていた......。
でも......
「......っなんでも、ないです......
私は、授業に戻らせていただきます。
これ以上他の先生に心配されたくありませんから......」
つい自分の本音が出てしまうかと思ったけど、
ギリギリのところでなんとか持ちこたえた。
それにずっとここにいるわけにはいかない......授業にだって、
ちゃんと出なきゃ......
だから私は急いで保健室を後にした......。
「急がなきゃ......!」
あのあと教室に入って、
「琴吹!20分の遅刻だぞ!?」
予想通り横尾先生に叱られました。
他の友達にも心配されながら私は授業を受け5時間目を終えた。
「はぁ......」
先生を好きになるって......
こんなに切ないんだ......