第10章 🍏Story9🍏 それぞれの思い
「クソッ......!」
自分の無力さを思い知らされたような気がして凄く悔しい......
琴吹も、高地も......
『にしてもさっき校庭に琴吹が来たんですけど......
もしかして琴吹ずっとここに居座ってました?(苦笑)』
『ぇ゛......ぁ、まぁ......(汗)』
『ったく、保健室はそういう場所じゃないのに......(汗)
明日にでも琴吹に言っておきます。』
『い、いや!俺が勝手に引き留めて話していただけなんです(苦笑)
だから琴吹は何も悪くないですから!』
『......やっぱり、何かあったんだな?』
『......。』
『......"ぐいっ"ちょっと来い......』
『っちょ......北山先生!』
『高地のことも、なんか知ってませんか?』
『えっと......高地だったら、今日の昼休み俺んとこ来ましたよ......』
『何か言ってましたか?』
『好きな子に告白したいって相談でしたよ......名前は、言えませんけど......』
相談事は全部北山先生に聞いてた......。
「っなんで......なんでだよ......」
北山先生だって同じ教師なのに......
っ何が違うんだよ......!
担任と養護教諭って、そんなに違うのかよ......
俺はいつの間にか北山先生に対して苛立ちを覚えていた......
こんなの初めてだった......同僚にこんな劣等感を抱くなんて......
「っんだよ......!」
本当に自分の生徒を取られた気がしてならなかった......こんなのなんて、
よくあることなのに......