第9章 🍏Story8🍏 告白
百合side
『俺......百合のことが好きだ』
「っ優吾......嘘でしょ......?」
優吾の口から出た“好き”という言葉......
私は混乱してしまいその場を逃げ出してしまった......
「ん?......おい琴吹!お前高地と何話してたんだー?」
藤ヶ谷先生が何か言っているけど、私の耳には入ってこなかった。
ただ、恋愛経験の少ない私が
小学校からずっと一緒にいた優吾に告白されて戸惑っていた。
「っ理由(わけ)がわからないよ......」
今日はお兄ちゃんとの件もあるし......
頭が追いついていかない中ただ走り続けた。
走り続けていると家まではすぐ近くまでとなった。
「百合ねぇ!お帰りなさい!」
前からはおばさんと一緒に手を繋いでいる恵吾君が歩いてきた。
「っただいま恵吾君、おばさん......」
「お帰りなさい百合ちゃん、今日もうちに寄っていくかい?」
っ気持ちは嬉しいけど、今のままじゃいけない......
「っ大丈夫です(苦笑)
今日は宿題が多く出たんで......」
「えぇ!?百合ねぇ来ないの?」
「こら恵吾!ごめんなさいね百合ちゃん(苦笑)
でも、いつまでも来ていいんだからね?」
「はい、ありがとうございます(微笑)
じゃあ恵吾君、またね......」
「うん、ばいばい百合ねぇ......」
二人にさよならを告げ再び走り出した。
「っ本当にどうしよ......」