白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第23章 ★紫色との大戦★
その後、日向による3Pを決めた誠凛だったが、ゴール下での岡村とのC対決に火神が苦戦を強いられていた。
火神『(どーすりゃいいんだ...!)』
するとそこに木吉が近づき頭をバシバシ叩いた。
木吉『腰だ腰!もっと腰落とせ火神!』
火神『ってーな、ですよ!そんなんやってるよちゃんと!!です。他になんかないんすか!?』
木吉『他には...?んー..あいつおっきいから気を付けろよ』
火神『知ってるけど!?』
木吉『そうか?ならいいや、夏に死ぬほど砂浜走って鍛えただろう。その二つさえ忘れなきゃお前のパワーなら負けねーよ』
再びゴール下対決、火神は木吉に言われたことを思い出していた。腰を落とす、そして相手がでかいということ。二つ目のその事に最初は分からなかったが、すぐにその意味を知る。
相手の大きさに圧され、重心を下げきれていなかった。それに気付いた火神は更に深く腰を落とし、岡村の動きをガッチリと止める。そして、それにより遠くなったゴールまでの距離を生かし、ボールを弾いた。
第2Q後半、火神がゴール下で強固な守りを見せ、答えるように木吉のバイスクロー、そして黒子の幻影のシュートによって、結果18対0だった得点は29対17という誠凛の12点ビハインドで終了した。
?『これよりインターバルに入ります、第3Q開始は10分後です!』
リコ『黒子くんのミスディレクションオーバーフローは陽泉相手には使えないわ』
小金井『え!?』
『オーバーフローの二つの効果の内、シュート精度を下げる。これが問題です。アウトサイドやスラッシャーには効果が高いんですけど、インサイドやパワープレー、つまり陽泉が主体とするプレーには半減といったところです』
リコ『オフェンスは黒子抜きで紫原くんから点を取ること。そのためには鉄平の力が重要になるわ。そしてDF、前半は目立ったプレイは無かったけど後半陽泉の攻撃の要である彼が必ず動く筈よ』
『止められるのは大我、貴方よ。つまり勝利には大我が辰也を、木吉先輩が敦を倒すことが必須条件』
第3Q開始直前、コートに戻ろうとした木吉と火神を黒子が引き止める。
黒子『紫原君も氷室さんも強いです。倒すと言っても容易な事ではないでしょう。けど負けるとは思ってません、こてんぱんにしてきて下さい』