白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第22章 ★火神の師匠★
『え...?っ....!』
次の瞬間には零蘭の目には天井と自身に跨がる伊月の顔が映った
伊月の目には明らかな怒りと欲情の色が見え、射抜かれるような瞳に零蘭は思わず息を飲んだ
伊月『さっき外へ行った時に、誰かと会って何かしたのか?』
『俊、先輩?(まさか玲央の僅かな香水の匂い?)』
伊月『お前の匂いに紛れて知らないやつの匂いがするなんて....なぁ、誰だ?誰と何をした?答えろ零蘭』
低く怒気を孕んだ声で耳元で囁くと零蘭の体が震える
『や.....先輩、違っ』
伊月『違わない。俺は零蘭の匂いは覚えてるから分かる』
ガリっと軽く歯を立て首筋を噛むと、零蘭から甘い匂いが広がる
『っあ.....』
伊月『っ、ほらこの匂い.....零蘭が喘ぐほどに香ってくる...なぁ、いい加減言えよ。誰と何してたか』
言わないならこの場で犯すぞ、と言いたげな目で見つめられ、零蘭は久しぶりに本当に危ない意味での身の危険を感じ先程までの事を伝えた
伊月『....また零蘭を狙うライバルが増えたか....』
『俊、先輩.....っ、ごめんなさい....』
瞳を潤ませながらか細い声で謝罪する零蘭を、伊月は表情を一切変えずに零蘭を抱きしめる
伊月『.....零蘭.....許すと思うか?』
『っ.....!』
囁かれた声は余りにも冷たく零蘭は息を飲んだ。スルッと服の裾から伊月の手が入り込み零蘭の服を強引に捲りあげた
『い、いやっ....やめて、』
伊月『零蘭....今ここでお前を抱いて俺だけのものに....』
『やだ...やめて、俊先輩っ....っあ』
抵抗しようと肩に両手を置くが、片手で頭上に固められ、ギリッと音がしそうな位に握られる。更にもう片方の手で下着の上から柔らかな胸を強く掴む
『いっ...!いやっ、お願い...こんなの..やだ』
伊月『零蘭....零蘭....』
狂ったように名前を呼び続け、胸を掴んでいた手を下に滑らせようとしたその手は闇の中から現れたもう一人の手によって阻まれた