白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第22章 ★火神の師匠★
カパッと鍋の蓋が開けられ、全員あの夏のまるごと野菜を覚悟した。しかし、現れたのは予想を遥かに裏切るものであった。具材はキチンと切られ、見るからに普通の鍋そのものだった
『『『『(普通、だと.....っ!!?)』』』』
全員戦慄した。まさかあのカントクが普通の料理を作ってくるなど誰も予想しなかったこと。それが今目の前に出ていることに驚愕を隠せないでいた
リコ『なんなのもう!!美味しそうとかあるでしょ!!』
伊月『じゃ、じゃあいただきまー』
日向『まて!!....黒子君、まず一口食べてごらんよ』
黒子『喋り方が超怪しいんですけど....じゃあお先に、あれ?』
日向の変な喋り方に戸惑いながらも鍋の具材の一つを箸で摘まんで持ち上げると、そこには鍋に入るはずもない物体が
日向『なんでバナナ入ってんの!?』
リコ『レジ袋の中にあったから』
『デザートのために買ったやつです!!(まさかリコさん、袋に入ってたフルーツ全部突っ込んだわけじゃないでしょうね!?)』
その予想は当たり、他のメンバーが摘まんでもイチゴなど、本来デザートに食べる予定だった物たちが次々と現れ始めた。しかし、
黒子『待ってください。美味しい...かもしれません』
先程のバナナの皮を向いて食べる黒子に他のメンバーもつられて食べてみると中々イケると次第に箸が進み始めた。しかし、その中で零蘭は嫌な予感を感じたままだった
『(まさかリコさんがこの短期間で上達した?失礼だけどその可能性はない。これを食べたら死ぬ予感しかない。みんなには悪いけど私は...)あの、みなさん』
日向『ん?どうした白崎』
『やっぱり食後のデザートとかいるでしょう?私もう一度買ってきます。スーパーまで遠くないですし道は覚えてるので』
リコ『大丈夫?もうすぐ雨降りそうだけど?』
『折りたたみ持ってるんで平気です♪それではみなさん楽しんでください』
鞄を取ると、半ば逃げるように家を飛び出していった
『(私はまだ死にたくない~!!!!!!)』
【零蘭side】
やっとの思いでスーパーにたどり着き、適当にフルーツを選び、ついでにそこは薬局も隣接されていたので足りなくなった備品も何個か買っておいた