白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第18章 ★因縁の戦い★
花宮『...怒ってるか?』
『勿論怒ってるわよ?』
彼らを傷つけられて、怒ってない筈がない...木吉先輩だって苦手で前は敵だったけど、今や大切な仲間だもの
花宮『.....ちっ....』
軽く舌打ちをし、私のお腹に顔を埋める
『でも、彼は元々長くは続かないわ。今年が精一杯ね』
花宮『そうかよ....』
『興味無さげね...まあいいけど』
今度は汗をかいてる彼の頭を上に乗っているタオルで拭いていく
花宮『おい....』
『ん?』
花宮『手...』
彼の見つめる先は私の怪我した右手
『ちょっと痺れただけよ。放っておけば治るわ』
ヒラヒラと何でもないように振る。実際のところかなり痛いのだけど、そんなこと口が裂けても言えないわ
花宮『ウソつきやがって...』
兄さんは私の手をとると包帯の上から甲に口づける
『ウソでもついてないとやってられないわ』
ふふっ、と笑うと兄さんも少し笑ってくれた
それが嬉しくて私は気がつかなかった...
日向『白崎.....っ』
やがて満足したのか兄さんは膝から起き上がる
『もういいの?』
花宮『おう....』
『じゃあ私行くね?』
花宮『零蘭』
なに?と聞こうとしたがそれはキスによって遮られた
『んっ....///』
花宮『....じゃあな』
体を離し、背を向けて去っていった
『兄さん.....』
キスされた唇に触れながら来た道を戻ろうと足を踏み出そうとしたその時
日向『白崎、ちょっといいか...』