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儚さゆえの愛しさで【銀魂】

第1章 出逢い再び



沖田side

「全くめんどくせぇ……。なんでせっかくの休日に緊急事態なんて発生するんでィ。」

寝ぼけながらアイマスクを取り外す真選組一番隊隊長沖田総悟。

そのとなりで彼を咎めるのは副長で瞳孔開き気味の土方十四郎だ。

「そんなこと言ってる場合か!将軍様の妹君が誘拐されたんだ!これで殺されなんかしたら俺ら全員切腹だぞ!」

「ったく。それは俺らのせいなんですかィ?」

ちらりと横目で促すと銀髪天パを筆頭としたいつものメンバーがいた。

「分かってるよ!んなことは!」

そう叫ぶようにして言葉を紡いだのは万事屋、坂田銀時。
その後ろには局長である近藤勲が義弟にしようとたくらんでいる志村新八がいる。
そして彼はチャイナ服を着た神楽を支えるように隣にいた。

事の発端はこの三人とそよ姫が遊んでいたことである。

徳川定々が死した後、そよ姫はいつもにまして外に出たがるようになった。

今日もその一貫。
お付きのじぃやを罠にはめ、外にいるこの三人と鬼ごっこを楽しんでいたと言う。

しかし、新八と銀時は依頼があったため途中で目を離した。

そのときにこの事件が起きてしまったのだ。

「旦那。下手したら斬首ですぜィ。」

「んなもんわかってるわ!だから協力しにきたんだろ!」

それ罪逃れに冷や冷やしてるからじゃないですかィ?

そんな疑問をぐっと飲み込んだ沖田はゆっくりと廃墟に目をやった。未だ相手は動いてこない。籠城作戦なのだろう。

「てか!神楽がいれば平気だと思ったんだよ!まさか夜兎族に対抗できるやつがお前らとか以外にいるはずねぇとおもったんだよ!」

銀時は頭を抱えながら叫ぶ。
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