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SPADE&HEART~愛と出会いと別れ

第4章 エフラファ


次の日




『俺の仲間になれよ!』

その言葉はアリスの胸に残った。

「バッカじゃないの!?私が海賊に?ありえないわ・・・。」

でも本当は違う。

孤独に耐えて行くのは嫌いだ。

ただでさえここには6年も独りで暮らしているのだ。

だが行きたい思いを押し殺す。

エフラファの事を思うと海賊なんて憎く思える。

もう一度皆に逢いたい・・・

その思いは儚く消える。

生きている限り逢えない。

じゃあ死んだら逢えるのかな・・・。

「なんてこと考えてんだろ、私はここでいい。」

自分にそう言い聞かせる。

そう思いつつも足があの場所へ向かう。

エースに話そう。

諦めてくれるはず。

私がどれほど海賊が嫌いか分かってくれるはず。


エースはやはりいた。

アリスが来ると

「やっぱ来たな。答えてくれるんだろ?」

「行かない。私は海賊が嫌い。」

きっぱりと言う。

「なぁ、何で嫌いなんだ?いい加減言えよ。」

やっぱりそう来るか・・・。

想定内、想定内。

「知りたい?とても残酷な悲劇を聞きたい?」

「お前のこと納得させるヒントだな。勿論知りたいさ。」

エースは昨日と同じ場所へ座る。

「じゃあ教えてあげる。私の身に起きた悲劇をね・・・。」
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