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【黒バス】今夜もアイシテル

第26章 エンディング



枕が激突した頭をイテテとなでながら、黄瀬は散らかした自分の私物に目を留めて、さわやかな笑みを浮かべた。

「結。これ着て」

「え……何ですか、ソレ?」

「何って、ユニフォームに決まってるっしょ」

大丈夫、ちゃんと洗濯してあるからと差し出された海常ブルーに、結は意味も分からないまま手を伸ばした。

かくいう黄瀬は、ちゃっかり自分だけ下着を身につけた後、長い脚にレギュラージャージをスルリと通していた。

まだ汗がひいていないのか、上半身裸のまま両手で髪をかきあげる仕草が、スローモーションのように網膜を焼く。

「早く着ないと、また襲っちゃうよ?」

口角をあげる唇から、チラリとのぞく赤い舌。

「き、着る?なんの羞恥プレイですか。私は自分の服を着ますから……」

布団から出ようとした結は、一糸纏わぬ自分の姿に気づいて、あわててベッドに潜りこんだ。

「ほらね。とりあえず何か着ないと……オレ的にはそのままでも全然オッケーなんスけど、シーツは替えた方がいいんじゃないかな」

「シーツ……?」

「結構、濡れてるんじゃないスか?結ってば、スゴく気持ち良さそうだったし」

「……っ!?」

悔しいが、さっきからヒヤリとシーツが肌を刺していることは否定出来ない。

だが、黄瀬に乱されて床に散らばった服を、取ってほしいといくら頼んでも「熱あるんだから、早くそれ着て」と着用を急かされるばかり。

結は熱で思考が鈍った頭で、布団の中に引き込んだ青をモゾモゾと身につけた。





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