第23章 ガーディアン

部屋に散乱する、鮮やかな青のジャージと服の欠片達。

絶え間なく軋むベッドの音とふたりの息遣いだけが、部屋の空気を濃く塗り替えていく。

「も……ダメ、これ以上、ムリ」

「こんなに濡らしてんのに？もしかして指じゃなくて早くオレが、欲しいんスか？」

長い指で掻き回される度に、耳を覆いたくなるような音がシーツに染み込んでいく。

同時に敏感な粒を舌先で弾かれて、結の目尻からは羞恥の涙がこぼれ落ちた。

「っ……それ、やだ、ぁ」　

「ダメっスよ。欲しいって言うまで今日は許さない」

開かれた足を押さえ込まれ、内股をくすぐる金髪と濃厚な愛撫に、はしたなく喘ぎ、快楽に溺れる時間は長く続いた。

まだ明るさを残す部屋で、濡れた唇に音を立てて吸い上げられて、朦朧としはじめる意識の下で感じるのは原始的な欲求だけ。

「ンん、っ……欲し、い……ちょ、だい、早く」

「上手に……オネダリ、出来るじゃない……ス、か」

素早く装着を終え、ひたりとあてがわれる楔は灼熱。

だが、指と舌で執拗に責められて、何度も絶頂へと導かれた身体は、トロリと蜜を溢れさせながら、黄瀬の怒張した昂りをむしろ悦んで受け入れた。

ベッドカバーや布団は床に追いやられ、波をたてるシーツの上で、黄瀬は縋るように結を求め続けた。

「結、ハッ……オレ、の」

「あ……あ、あぁっ」

掠れた声と吐息が胸をなぞるたび、身体を貫いて暴れる黄瀬自身を結はキツく締めあげた。

「スゲ、締ま……る、くっ」

うねる内壁に引き絞られるような快感に煽られ、さらに質量を増す欲望。

「おっき……ぁあ！アっ、ん」

「ぅあ……それヤバい、って」

嬌声に刺激されるまま、更に激しさを増す腰遣いに最奥を何度も穿たれて、華奢な身体が弓なりに反る。

「ア、あぁっ！ぁ、や……あ、ッ」

ユサユサと揺すられ、結はシーツをかきむしりながら乱れた。

「ハ……すげぇ、イイ。もっと、もっと乱れて」

「ゃ、激し……っ」

連続ピストンが、軽い身体を上に上にと押しあげていく。

喉をのけ反らせる結の白い首筋に吸いつき、紅い華を無数に散らしながら、黄瀬の攻めは一向に緩む気配をみせない。

「う、っん……もっ、ア」

「もっと？ハッ、もっと激しくシて欲しい……んスか？」